たいいくのひ
since November 22th 2012
【129】まだ試していない、いくつかのこと
緑青。
**********
休日の朝。
隣に眠る恋人に後ろから密着し、平らな胸にある、二つの尖りに徒に触れていると。
「征士が触ると、どうして気持ちイイんだろ……」
まだ、半分夢の中にいるような、その声。
「起こしたか」
「うん……」
もぞり、と当麻が身動ぎする。
「もっと…………」
珍しく促されて、また親指の腹で、ぷくりと立ち上がったそこを弄ぶ。
ひくん、ひくん、と、当麻の身体が反応をする。
「自分で……」
と、言いかけてやめた言葉の続きが気になって、
征士の手が止まる。
「何だ?」
「自分で触っても、ちっとも気持ちよくないのになぁ……」
「そうなのか」
自分で触れてみることがあるのか。
ペニスに留まらず、このようなところまで自分の手でまさぐって身悶える当麻を想像すると、朝から高まりつつあるおのれの興奮度合いが加速する。
「……みんな、自分でやるらしいけど、俺は……」
「……みんな?」
しっとりと汗ばみ、先程よりいくらか主張の強くなった当麻の可愛らしいそこを、更に指の腹で撫でたり転がしたりしながら、征士は考える。
自分で慰めることは、私だってする。
当麻と共に暮らすようになってから、もちろん一人暮らしだった頃よりも機会は随分と減ったけれども、それでもごくたまには、そういうこともある。
しかしそのときに、自分で自分の胸を触るようなことは、私はしない。
する人がいないわけではなかろうが、「みんな」というほど、多くの男がすることではないのではなかろうか。
もしかすると……。
「ここも、か?」
一枚だけ身につけている当麻のトランクスの上からペニスに触れる。
こちらも、もう平常時ではなくなっていることに、満足を感じながら。
「……ああ」
当麻の返答は、肯定にも、触れられた悦びのため息にも聞こえる。
トランクスの上から、熱い芯をもったそれをそっと握る。
ゆるゆると上下に摩ってやると、当麻はまた、気持ちよさそうに身体を震わせた。
「こうやって、抜いたことがないと言うのか」
「ん……」
当麻の手がねだるように、私の手に添えられる。
「征士に触られると、気持ちいいけど……」
「ん?」
「自分で、する、気には、ならない……」
私の手の動きに当麻の身体が反応していく。
自分でもしないとは。
この私だけであるとは。
なんという、喜びか。
こんなにも長く深く連れ合って来たのに、まだこんなふうに、知らなかった秘密があるとは。
そのこともまた、私を興奮させる。
「ん……っ 、ぁ、………」
まだ半分寝ぼけているのだろう。
いつもより素直に、声が出ている。
この声も、熱も、全てが私だけのもの。
ただでさえ、私は任されて燃えるタイプなのだ。
いつもより何割増か丁寧に、追い詰めていく。
「あ、征士っ。や、イく、ぁあっ」
「逝け」
二度、三度、身体が跳ねて、私の手のひらに当麻の体温が迸り出る。
当麻が気だるげに身体をこちらに向け、私の首に腕を回し、脚を絡ませる。
「なぁ、やるんだろ? 続き」
甘い声。
目はもう十分に覚めたらしい。
「もちろん」
私を受け入れてくれる特別な場所は、もう幾らか解れていて、私の指を喜んで飲み込む。
早く、ナカに、挿入りたい。
「征士以外の奴だったら、どうなんだろうなぁ」
「はぁ!?」
最高に盛り上がったところに、まったく空気を読まない、この一言。
本人は機嫌よく身体を擦り寄せ私を誘い、水を差していうつもりは全くないようだが。
「試すつもりか」
「うーん、……いいや。いろいろ面倒だし、恥ずかしいから……」
有り余る好奇心を制御しているらしい羞恥心が負けてしまわないように、陰毛でも剃り落としてみるか。
とりあえず今は、当麻の足腰が立たなくなるまでヤリ抜いてやろうと、朝から私は心に誓ったのだった。
おわり
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休日の朝。
隣に眠る恋人に後ろから密着し、平らな胸にある、二つの尖りに徒に触れていると。
「征士が触ると、どうして気持ちイイんだろ……」
まだ、半分夢の中にいるような、その声。
「起こしたか」
「うん……」
もぞり、と当麻が身動ぎする。
「もっと…………」
珍しく促されて、また親指の腹で、ぷくりと立ち上がったそこを弄ぶ。
ひくん、ひくん、と、当麻の身体が反応をする。
「自分で……」
と、言いかけてやめた言葉の続きが気になって、
征士の手が止まる。
「何だ?」
「自分で触っても、ちっとも気持ちよくないのになぁ……」
「そうなのか」
自分で触れてみることがあるのか。
ペニスに留まらず、このようなところまで自分の手でまさぐって身悶える当麻を想像すると、朝から高まりつつあるおのれの興奮度合いが加速する。
「……みんな、自分でやるらしいけど、俺は……」
「……みんな?」
しっとりと汗ばみ、先程よりいくらか主張の強くなった当麻の可愛らしいそこを、更に指の腹で撫でたり転がしたりしながら、征士は考える。
自分で慰めることは、私だってする。
当麻と共に暮らすようになってから、もちろん一人暮らしだった頃よりも機会は随分と減ったけれども、それでもごくたまには、そういうこともある。
しかしそのときに、自分で自分の胸を触るようなことは、私はしない。
する人がいないわけではなかろうが、「みんな」というほど、多くの男がすることではないのではなかろうか。
もしかすると……。
「ここも、か?」
一枚だけ身につけている当麻のトランクスの上からペニスに触れる。
こちらも、もう平常時ではなくなっていることに、満足を感じながら。
「……ああ」
当麻の返答は、肯定にも、触れられた悦びのため息にも聞こえる。
トランクスの上から、熱い芯をもったそれをそっと握る。
ゆるゆると上下に摩ってやると、当麻はまた、気持ちよさそうに身体を震わせた。
「こうやって、抜いたことがないと言うのか」
「ん……」
当麻の手がねだるように、私の手に添えられる。
「征士に触られると、気持ちいいけど……」
「ん?」
「自分で、する、気には、ならない……」
私の手の動きに当麻の身体が反応していく。
自分でもしないとは。
この私だけであるとは。
なんという、喜びか。
こんなにも長く深く連れ合って来たのに、まだこんなふうに、知らなかった秘密があるとは。
そのこともまた、私を興奮させる。
「ん……っ 、ぁ、………」
まだ半分寝ぼけているのだろう。
いつもより素直に、声が出ている。
この声も、熱も、全てが私だけのもの。
ただでさえ、私は任されて燃えるタイプなのだ。
いつもより何割増か丁寧に、追い詰めていく。
「あ、征士っ。や、イく、ぁあっ」
「逝け」
二度、三度、身体が跳ねて、私の手のひらに当麻の体温が迸り出る。
当麻が気だるげに身体をこちらに向け、私の首に腕を回し、脚を絡ませる。
「なぁ、やるんだろ? 続き」
甘い声。
目はもう十分に覚めたらしい。
「もちろん」
私を受け入れてくれる特別な場所は、もう幾らか解れていて、私の指を喜んで飲み込む。
早く、ナカに、挿入りたい。
「征士以外の奴だったら、どうなんだろうなぁ」
「はぁ!?」
最高に盛り上がったところに、まったく空気を読まない、この一言。
本人は機嫌よく身体を擦り寄せ私を誘い、水を差していうつもりは全くないようだが。
「試すつもりか」
「うーん、……いいや。いろいろ面倒だし、恥ずかしいから……」
有り余る好奇心を制御しているらしい羞恥心が負けてしまわないように、陰毛でも剃り落としてみるか。
とりあえず今は、当麻の足腰が立たなくなるまでヤリ抜いてやろうと、朝から私は心に誓ったのだった。
おわり
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