たいいくのひ

【01】

「お前の目……」

覆い被さる私を見上げ、当麻は私の左目の辺りを手のひらでそっと撫でる。

「抉り出して、俺だけの宝物にしたい」

その潤んでうっとりとした青い瞳。
それだけではない。
朱に染った唇も、柔らかな腹も腿も、お前の何もかもを私が今、この次の瞬間にも喰らい尽くそうとしているというのに。


【02】

凍った湖の上を渡り来る風が体温を奪う。

「……ここでか？」

「二人になれるところなんか、外しかないんだ。早くしろよ」

木々に隠れ、誘われるままに当麻のナカへと侵入する。請われるままにやたらと擦り上げれば、互いの口からただただ白く息が上がる。
まるで獣だ。
繋がったところだけが、やけに熱い。


【03】

征士の優しい髪の色に、一日の終わりの橙色と、夜の始まりの薄い闇とが重なる。
綺麗とも、美しいとも違う、征士の色。

「お前、神様みたいだぞ」

「何だそれは」

征士が笑う。
このまま背中に翼が生えて、どこかへ飛んでいってしまうんじゃないだろうか。
そんな気がして俺は、慌てて征士と手を繋いだ。



【04】

泥の底から意識が持ち上がる。
瞼を閉じていても分かるほど、外はもう明るいようだ。
近所の学校の運動会の放送が流れてくる。
起き上がろうと腹に力を入れると、尻に鈍い痛み。

「畜生！」

奴はご機嫌で仕事に出かけたんだろう。
誰の誕生日だかわかりゃしない。
俺はもう少し、目は開けないことに決めた。



#俺天才だから


年末年始のごあいさつ


フェルトで作りました


丸い黒目祭り



リーダーファースト（でも征当）


呪術廻戦0を観た名残り



「なぁ」
「……宿はとってあるのだが」
「ここもいーじゃん♡」


今年もよろしくお願いします。

kco