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【053】耳かき

緑青です。
いつもの。




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「征士、来いよ」

「なんだ?」

「耳かきしてやるよ」

「ほう。耳かきか」

「ほらほら、こいこい」

「…なんだ」

「…なんだよ」

「膝枕ではないのか」

「正座じゃ高すぎるだろ。あぐらで十分」

「色気がないな」

「耳かきに色気を求めるなよ」

「ははは。こちらからでいいか」

「よぉし。どれどれ…」

「懐かしいな。子どもの頃は母によくやってもらったものだ」

「へえ。そうか」

「大人になっても、人にやってもらうとなかなか気持ちのいいものだな」

「そういう風俗まがいがあるくらいだからな」

「風俗か。やはり耳かきと色気とは、関係はあるのだな」

「まぁな。しかし男二人で耳かきし合って色気もクソもないだろ」

「確かに、色気と言うよりは猿のノミ取りのようだな」

「それもひどいなー。まぁ、そんなようなもんか。…どう? 俺、うまい?」

「ああ。比べ様もないが、気持ちがいいな」

「はい。じゃ、反対向き」

「うん」

「俺はやってもらった覚えがないなぁ」

「そうか」

「奥、この辺まで?」

「そんなものだな」

「うんと小さい頃はやってもらっていたんだろうけど。物心がついた時には、もう自分でやってたなぁ」

「聞けば聞くほど自立した子どもだな。お前の子ども時代は」

「ほんとだよな」

「今の大人のお前より、5歳のお前の方がちゃんとしているのではないか?」

「んー。否定はできんな」

「交代するか」

「え? やってくれんの?」

「ああ。頭をよこせ。やはりあぐらだな」

「だろ。女の細い脚なら膝枕でもいいのかもしれないけどなぁ」

「男の脚で悪いな」

「なんのなんの」

「耳の穴などマジマジと見るのは初めてだな」

「まぁ、そうだよな。…あ、ひゃっ」

「…どうした?」

「いや、何でも…な…あっ」

「なんなのだ」

「お前、何やってんだよ」

「何って、耳かきだろう」

「なんでこんなに、くすぐった…っ、あぁっ」

「…なんなのだ」

「や、だから、くすぐ…うっやめろっ。変なことすんなっ」

「人聞きの悪い。私は耳かき以外、なにもしとらんぞ」

「そ…だけど…んんっ」

「…当麻」

「んだよ」

「誘っているのか?」

「なにが…って、あ? 誘ってない! 誘ってないぞ!」

「…………」

「あ、こら! 誘ってねぇっつってんだろ! おい!」

「……すまん。きた」

「きたってなんだよ。おい、よせ! 最後まで耳かきしろー!」






おわるよね


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いつもすぎて呆れます。
すみません。
はい。
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