たいいくのひ
since November 22th 2012
【126】お迎え、その後
征士さんをママに紹介するアレ。
こんな素敵なワンシーンを、あおいさんに描いていただきました"(ノ*>∀<)ノ
嬉しくて聞こえてきた(病気)、その後の会話。
征当です。
**********
「いい子ねー」
「何が」
「伊達くん」
「…………だろ?」
「その、自分が褒められたときより、何倍も嬉しそうな当麻君、いいね」
「そうかな」
「そうだよ。当麻君にそんな顔をさせるとはねぇ。母としても、ちょっと妬けちゃうな」
「はは。何だよ、それ」
「脈、ないことないんじゃないかなぁ」
「え?」
「あいつはゲイじゃないから無理そうだって、当麻君この前、言ってたけど」
「ああ」
「伊達君のあれはね、私に『僕はいい子ですから!』って訴えている態度だったね」
「はぁ?」
「何だかねぇ。アピールを感じちゃったんだよねぇ。『当麻君のお母さん、僕を信用してください!』ってね。これ、ジャーナリストの勘」
「それは……」
「あると思う。100%ではないけど。うーん、そうだなぁ、78%くらいは」
「微妙だな」
「75%より上だよ? かなりの高確率!これは取材準備の価値ありと見たわ」
「……本当に、いいやつなんだ」
「うん。そうだね」
「余計なことするなよ?」
「余計なこと?」
「やっと友達って感じがわかってきたんだ。友達でもいられなくなったら、俺」
「あら、死んじゃう?」
「そう簡単には、死なないけどさ」
「当たり前です! でもね、さっき私、78%って言ったけど」
「ん?」
「当麻君や私が、伊達君に何か言ったとしても」
「言うなよ」
「言ってもよ? 伊達君と友達でいられなくなることは、100%ないわね」
「だから言うなって!俺も言わないし。……だいたいなぁ、物事に100%はないだろう」
「あら。何なら104%にしたっていいけど」
「何だよ、その微妙な4パー増し」
「絶対に、大丈夫だよ、伊達君は」
「そうかな」
「うん」
「そうか…………」
「告白するの~?」
「楽しそうな顔するなぁ」
「楽しい!当麻君が人間関係のことでそんなに考えたり躊躇ったりするの、初めて見たもん」
「そんなことないだろう」
「言う言わないは、好きになさいな。残りの22%が当たっちゃうことだってあるし?」
「そういうこと、言うか」
「常に最悪も想定しておくんでしょう。でもね、友達じゃなくなっちゃうことはないから。それを怖がって伝えないんじゃ、勿体ないんだからね」
「…………」
「OK?」
「…………うん」
「今日はありがとうね、迎えに来てくれて」
「ああ」
「伊達君に、合わせてくれて」
「ああ」
「もう眠くなっちゃった。飛行機の中でも寝てたのになぁ」
「はは。じゃ、おやすみ」
「おやすみ、当麻君」
「ありがとう」
「どういたしまして!」
おわり
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