たいいくのひ
since November 22th 2012
【078】誰のこと?
お申込みいただきました通販の本は、本日発送いたしました。
通常本日より3日ほどでお届けできるのかなと思いますが、一週間たっても届かない!という方がいらっしゃいましたら、お手数ですが拍手よりメッセージください。
さて。
5月28日はナス姉さまのお誕生日でした。
女性の歳は確認すまいよ!
武装演舞のペーパーSSに珍しく姉さまにご登場いただいていたので、ここに掲載させていただきます。
でも緑青です(笑)
「ナスティ」
「あら、おはよう。征士」
「ああ。おはよう」
「相変わらず、朝早いのね。走ってきたの?」
「ああ。もうずいぶん陽射しが強くなってきた。今日は暑くなりそうだな」
「そうね。……で?」
「え?」
「あたしに何か話があったんじゃない?今、声をかけてくれたんでしょう?」
「ああ。いや……」
「朝ご飯なら、今日はパンじゃなくてご飯にしたわよ」
「いや、そうではない。……別にその……たいしたことではないのだが」
「そうなの?」
「ああ、だから……。うん。当麻の、ことだ」
「当麻の?」
「そうだ。ええと……その……なんだ、ナスティは、当麻のことをどう思っている?」
「どうって?」
「だから、その……昨夜、話をしていただろう。誰か好きな人はいるのか、と。皆で」
「ああ、そうそう。当麻はいるって言っていたわね」
「ああ、そうだ。好きな相手は、すぐ近くにいると」
「そうね。そう言っていたわね。あなたの隣で」
「その相手とは、おそらく……ナスティのことなのではないかと、思ってな」
「あたし?」
「そうだ。それで……」
「……それで?」
「それで、ナスティはどう思っているのかと思ったのだ。当麻のことを」
「ふーん、そうね。征士はどう思うの?」
「え? どうって……。わ、私が、当麻のことを?」
「そうじゃないの。そうじゃなくて、あたしが当麻のこと、どう思ってると、征士は嬉しいのかしら?」
「それは……。そうだな、当麻がナスティのことを好きなのなら、私は……」
「あなたは?」
「……私は、ナスティも当麻のことを好きでいてくれたらいいと思う。当然だ」
「そう。でも残念ながら、それはないわね。私にとっては当麻も征士、あなたも可愛い弟よ」
「……そうか。……そうか。変なことを聞いたな。すまん」
「どういたしまして。もうすぐご飯よ。部屋へ行って、当麻、起こしておいてちょうだい」
「ナスティ」
「あら、どうしたの? 当麻」
「こんなに遅くまで、片づけか」
「食後にちょっとゆっくりしちゃったから。もう片づいたわ。伸もさっきまで手伝ってくれていたし」
「いつも任せてしまって、悪いな」
「いいのよ。当麻は調べ物をしていたんでしょう?……で?」
「え?」
「あたしに何か用があったんじゃない?今、声をかけてくれたんでしょう?」
「ああ。いや……」
「お腹が空いた?何かお夜食用意しましょうか」
「いや、そうじゃない。……別にその……たいしたことじゃないんだが」
「そうなの?」
「ああ、うん……、うん。あの、征士の、こと」
「征士の?」
「そう。ええと……その……。ナスティは、征士のことをどう思ってるのかって、知りたくて」
「どうって?」
「だから、その……昨夜、話していただろう。好きな人はいないのかって。みんなで」
「ええ。征士はいるって言っていたわね」
「そうなんだ。……好きな相手は、身近なところにいるってな」
「そう言っていたわね。あなたの隣で」
「その相手って、たぶん……。ナスティのことなんじゃないかと思って、さ」
「あたし?」
「そう。それで……」
「……それで?」
「それで、ナスティはどう思ってるのかって気になって。征士のこと」
「なるほどねぇ。……当麻はどう思うの?」
「え? どうって。お、俺が征士のことを?」
「うふふ。そうじゃないわよ。あたしが征士のことを、どう思っていると、当麻は嬉しいの?」
「ああ、それは……。そうだな、征士がナスティのことが好きなら、俺は……」
「あなたは?」
「俺は、ナスティも征士のことを好きならいいと思う。当たり前だ」
「そう。でも残念ながら、それはないわね。私にとっては征士も当麻、あなたも可愛い弟よ」
「……そう!……そうか。変なことを聞いちゃったな。ごめん」
「どういたしまして。あなたたち、本当にいいコンビね」
「え?」
「いいえ、なんでもないわ。早く休んだ方がいいわよ。早く部屋にお戻りなさいな」
「ああ。おやすみ、ナスティ」
「おやすみなさい、当麻。いい夢を!」
おわり
通常本日より3日ほどでお届けできるのかなと思いますが、一週間たっても届かない!という方がいらっしゃいましたら、お手数ですが拍手よりメッセージください。
さて。
5月28日はナス姉さまのお誕生日でした。
女性の歳は確認すまいよ!
武装演舞のペーパーSSに珍しく姉さまにご登場いただいていたので、ここに掲載させていただきます。
でも緑青です(笑)
「ナスティ」
「あら、おはよう。征士」
「ああ。おはよう」
「相変わらず、朝早いのね。走ってきたの?」
「ああ。もうずいぶん陽射しが強くなってきた。今日は暑くなりそうだな」
「そうね。……で?」
「え?」
「あたしに何か話があったんじゃない?今、声をかけてくれたんでしょう?」
「ああ。いや……」
「朝ご飯なら、今日はパンじゃなくてご飯にしたわよ」
「いや、そうではない。……別にその……たいしたことではないのだが」
「そうなの?」
「ああ、だから……。うん。当麻の、ことだ」
「当麻の?」
「そうだ。ええと……その……なんだ、ナスティは、当麻のことをどう思っている?」
「どうって?」
「だから、その……昨夜、話をしていただろう。誰か好きな人はいるのか、と。皆で」
「ああ、そうそう。当麻はいるって言っていたわね」
「ああ、そうだ。好きな相手は、すぐ近くにいると」
「そうね。そう言っていたわね。あなたの隣で」
「その相手とは、おそらく……ナスティのことなのではないかと、思ってな」
「あたし?」
「そうだ。それで……」
「……それで?」
「それで、ナスティはどう思っているのかと思ったのだ。当麻のことを」
「ふーん、そうね。征士はどう思うの?」
「え? どうって……。わ、私が、当麻のことを?」
「そうじゃないの。そうじゃなくて、あたしが当麻のこと、どう思ってると、征士は嬉しいのかしら?」
「それは……。そうだな、当麻がナスティのことを好きなのなら、私は……」
「あなたは?」
「……私は、ナスティも当麻のことを好きでいてくれたらいいと思う。当然だ」
「そう。でも残念ながら、それはないわね。私にとっては当麻も征士、あなたも可愛い弟よ」
「……そうか。……そうか。変なことを聞いたな。すまん」
「どういたしまして。もうすぐご飯よ。部屋へ行って、当麻、起こしておいてちょうだい」
「ナスティ」
「あら、どうしたの? 当麻」
「こんなに遅くまで、片づけか」
「食後にちょっとゆっくりしちゃったから。もう片づいたわ。伸もさっきまで手伝ってくれていたし」
「いつも任せてしまって、悪いな」
「いいのよ。当麻は調べ物をしていたんでしょう?……で?」
「え?」
「あたしに何か用があったんじゃない?今、声をかけてくれたんでしょう?」
「ああ。いや……」
「お腹が空いた?何かお夜食用意しましょうか」
「いや、そうじゃない。……別にその……たいしたことじゃないんだが」
「そうなの?」
「ああ、うん……、うん。あの、征士の、こと」
「征士の?」
「そう。ええと……その……。ナスティは、征士のことをどう思ってるのかって、知りたくて」
「どうって?」
「だから、その……昨夜、話していただろう。好きな人はいないのかって。みんなで」
「ええ。征士はいるって言っていたわね」
「そうなんだ。……好きな相手は、身近なところにいるってな」
「そう言っていたわね。あなたの隣で」
「その相手って、たぶん……。ナスティのことなんじゃないかと思って、さ」
「あたし?」
「そう。それで……」
「……それで?」
「それで、ナスティはどう思ってるのかって気になって。征士のこと」
「なるほどねぇ。……当麻はどう思うの?」
「え? どうって。お、俺が征士のことを?」
「うふふ。そうじゃないわよ。あたしが征士のことを、どう思っていると、当麻は嬉しいの?」
「ああ、それは……。そうだな、征士がナスティのことが好きなら、俺は……」
「あなたは?」
「俺は、ナスティも征士のことを好きならいいと思う。当たり前だ」
「そう。でも残念ながら、それはないわね。私にとっては征士も当麻、あなたも可愛い弟よ」
「……そう!……そうか。変なことを聞いちゃったな。ごめん」
「どういたしまして。あなたたち、本当にいいコンビね」
「え?」
「いいえ、なんでもないわ。早く休んだ方がいいわよ。早く部屋にお戻りなさいな」
「ああ。おやすみ、ナスティ」
「おやすみなさい、当麻。いい夢を!」
おわり
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