たいいくのひ
since November 22th 2012
【060】ソファ
柳生邸時代のアホな緑青。
アホだけど【R18】
**********
「くっ…、ん……ぁ……っ」
テラスの向こうでは冷たい一月の風が、葉を落とした木々の枝を揺らしている。
しかし陽の射し込むリビングは暖房を入れなくても、ほどよく暖かい。
ゆったりとしたソファの傍では白炎が丸くなって前脚に顔を埋め、気持ち良さそうに目を閉じている。
そして時折ピクリと耳を動かす。
「あ、征士っ。俺、も…う……っ」
白炎の頭上からは昼の日中から、荒い息遣いと革張りのソファの軋む音が降りてくる。
そして二人の少年の声。
「もう……何だ? 当麻」
「ん、は…も…俺……ダメ……イ…く……」
ソファの背を抱きかかえるようにして、申し訳程度に肩にシャツがかかっただけになっている当麻の身体は、征士に後ろから貫かれ繋がったままひっきりなしに揺さぶりをかけられている。
その征士の動きの一つ一つに合わせて、当麻の口からは艶めいた吐息が漏れる。
「相変わらずだな。直接触れなくても、後ろだけでイケるとは。遠慮することはない。イキたい時に、イけばいいだろう」
さらりと言う征士の額にも汗が浮かぶが、限界を訴える当麻に比べればまだまだ涼しい顔をしている。
そのことが尚更、当麻の羞恥を煽る。
「イけばって、……んっ…ぁ…っ。お前、このままじゃ…まず……っ」
白炎の他に人はいない。
休日の買い出しに皆で出かけていったのだ。
帰りがいつになるのか。
そのことも気になって、当麻は壁にかかった時計を見上げる。
だいたい何で、こんなところで始まっちまったんだよ……。
昨夜は全員で出かけようと言っていたのに、朝になって億劫がったのは当麻だ。
ならば私も残ろう、特に買いたいものもないし、と征士が言った時、もしかしてヤる気なのかと頭をよぎり、それならそれで、まぁ悪くはないかと思ったのも確かだ。
しかしまさかリビングで、しかも白炎のいる前で始めるとは。
いくらなんでもがっつき過ぎなのではと制する間もなく…。
「ん…っ、よせ…や…、めっ」
ま、流された自分が悪い。
いつもより、ちょっと燃えたのも認めよう。
(白炎が平気な顔をしているのが意外だったが)
だが、これ以上は……。
このままでは革のソファが大変なことになる。
汗がつくだけでも心配なのに、と当麻は快感の渦に巻かれながらもどうしても捨て去ることのできない冷静な一部分で考える。
「あっ、んっ、ちょっ、ちょっと征士っ、んっ、ほんとっ、ヤバいって、ここ汚れっ…」
「止まるか、今更」
え? と当麻が征士の顔を見ると、いつの間にか、かなり余裕のない表情。
頬を紅潮させ、切羽詰まった征士の顔を初めて見て、当麻の腰から背中にかけて更にゾクリと何かが走る。
「ぁあっ………」
「っ………」
当麻の身体からほとばしり放たれたものは、彼の危惧した通りに、立派な革のソファの上に落ちた。
そして、慌てて征士が身体を離したところからも、ぱたぱたと音を立てて二人の体液がしたたり、毛足の長い絨毯を汚した。
「だからっ」
余韻に浸る間もなく当麻は半裸のまま覚束ない足取りで、何か拭くものをとキッチンに向かう。
そして流しにかけてあった台拭きを取ると、乱暴に征士に投げつける。
「拭け! 早く! だいたいどうして抜くんだよっ。中に出しとけよ!」
台拭きを受け取った征士は当麻の剣幕に整った眉を寄せて、急ぐでもなく屈んで絨毯を拭き始める。
「中にと言っても…この前は中に出したら、お前が腹を痛めたではないか」
後ろからヨタヨタと戻ってきた当麻は、征士の手から台拭きを取り上げると、ソファについた白濁を拭う。
「あれはお前が抜かずに三回もヤりやがるからだろ? 馬鹿! あーあ……やっぱりシミになってる……」
「馬鹿とは何だ。馬鹿とは……」
その時。
今まで騒ぎを物ともせずに目を閉じていた白炎が、やおら立ち上がる。
「うっわ。早い!」
外で車のドアの閉まる音がする。
「ボケっとすんな、征士! 何とかしろ!」
脱いだ服、乱れた家具の配置、そして汚れたソファと絨毯。
あと数十秒で、家人たちがドヤドヤと玄関から入ってくるだろう。
智将と斬り込み隊長が、この後どう機敏に動き、この場をどう切り抜けたのか、はたまた切り抜けそこなったのか。
白炎はその一部始終を眺めながら、やはりどこ吹く風でのんびりと、時折耳など動かしているのだった。
おわり
**********
何とか事なきを得たのか、
はたまた大惨事となったのか。
ははは。
しかしまぁ、前作の二人とギャップありすぎww
アホだけど【R18】
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「くっ…、ん……ぁ……っ」
テラスの向こうでは冷たい一月の風が、葉を落とした木々の枝を揺らしている。
しかし陽の射し込むリビングは暖房を入れなくても、ほどよく暖かい。
ゆったりとしたソファの傍では白炎が丸くなって前脚に顔を埋め、気持ち良さそうに目を閉じている。
そして時折ピクリと耳を動かす。
「あ、征士っ。俺、も…う……っ」
白炎の頭上からは昼の日中から、荒い息遣いと革張りのソファの軋む音が降りてくる。
そして二人の少年の声。
「もう……何だ? 当麻」
「ん、は…も…俺……ダメ……イ…く……」
ソファの背を抱きかかえるようにして、申し訳程度に肩にシャツがかかっただけになっている当麻の身体は、征士に後ろから貫かれ繋がったままひっきりなしに揺さぶりをかけられている。
その征士の動きの一つ一つに合わせて、当麻の口からは艶めいた吐息が漏れる。
「相変わらずだな。直接触れなくても、後ろだけでイケるとは。遠慮することはない。イキたい時に、イけばいいだろう」
さらりと言う征士の額にも汗が浮かぶが、限界を訴える当麻に比べればまだまだ涼しい顔をしている。
そのことが尚更、当麻の羞恥を煽る。
「イけばって、……んっ…ぁ…っ。お前、このままじゃ…まず……っ」
白炎の他に人はいない。
休日の買い出しに皆で出かけていったのだ。
帰りがいつになるのか。
そのことも気になって、当麻は壁にかかった時計を見上げる。
だいたい何で、こんなところで始まっちまったんだよ……。
昨夜は全員で出かけようと言っていたのに、朝になって億劫がったのは当麻だ。
ならば私も残ろう、特に買いたいものもないし、と征士が言った時、もしかしてヤる気なのかと頭をよぎり、それならそれで、まぁ悪くはないかと思ったのも確かだ。
しかしまさかリビングで、しかも白炎のいる前で始めるとは。
いくらなんでもがっつき過ぎなのではと制する間もなく…。
「ん…っ、よせ…や…、めっ」
ま、流された自分が悪い。
いつもより、ちょっと燃えたのも認めよう。
(白炎が平気な顔をしているのが意外だったが)
だが、これ以上は……。
このままでは革のソファが大変なことになる。
汗がつくだけでも心配なのに、と当麻は快感の渦に巻かれながらもどうしても捨て去ることのできない冷静な一部分で考える。
「あっ、んっ、ちょっ、ちょっと征士っ、んっ、ほんとっ、ヤバいって、ここ汚れっ…」
「止まるか、今更」
え? と当麻が征士の顔を見ると、いつの間にか、かなり余裕のない表情。
頬を紅潮させ、切羽詰まった征士の顔を初めて見て、当麻の腰から背中にかけて更にゾクリと何かが走る。
「ぁあっ………」
「っ………」
当麻の身体からほとばしり放たれたものは、彼の危惧した通りに、立派な革のソファの上に落ちた。
そして、慌てて征士が身体を離したところからも、ぱたぱたと音を立てて二人の体液がしたたり、毛足の長い絨毯を汚した。
「だからっ」
余韻に浸る間もなく当麻は半裸のまま覚束ない足取りで、何か拭くものをとキッチンに向かう。
そして流しにかけてあった台拭きを取ると、乱暴に征士に投げつける。
「拭け! 早く! だいたいどうして抜くんだよっ。中に出しとけよ!」
台拭きを受け取った征士は当麻の剣幕に整った眉を寄せて、急ぐでもなく屈んで絨毯を拭き始める。
「中にと言っても…この前は中に出したら、お前が腹を痛めたではないか」
後ろからヨタヨタと戻ってきた当麻は、征士の手から台拭きを取り上げると、ソファについた白濁を拭う。
「あれはお前が抜かずに三回もヤりやがるからだろ? 馬鹿! あーあ……やっぱりシミになってる……」
「馬鹿とは何だ。馬鹿とは……」
その時。
今まで騒ぎを物ともせずに目を閉じていた白炎が、やおら立ち上がる。
「うっわ。早い!」
外で車のドアの閉まる音がする。
「ボケっとすんな、征士! 何とかしろ!」
脱いだ服、乱れた家具の配置、そして汚れたソファと絨毯。
あと数十秒で、家人たちがドヤドヤと玄関から入ってくるだろう。
智将と斬り込み隊長が、この後どう機敏に動き、この場をどう切り抜けたのか、はたまた切り抜けそこなったのか。
白炎はその一部始終を眺めながら、やはりどこ吹く風でのんびりと、時折耳など動かしているのだった。
おわり
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何とか事なきを得たのか、
はたまた大惨事となったのか。
ははは。
しかしまぁ、前作の二人とギャップありすぎww
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